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大企業や団体など力のある勢力が、反対意見や住民運動を封じ込めるため起こす高額の恫喝的訴訟をSLAPP(Strategic Lawsuit Against Public Participation)といいます。このブログはSLAPPについての国内外の実例や法律を集め、情報を蓄積し公開する研究室兼資料室です。反対運動のサイトではありません。基本的に♪
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オリコン訴訟、出版社代表133名が高裁での公正な審理求め声明
オリコン訴訟、出版社代表133名が高裁での公正な審理求め声明(1)

すでにJANJANにて報じられていますが、出版社の代表133名が連名で、オリコン訴訟の東京地裁判決に抗議し、かつ東京高裁での公正な審理を求める共同声明を、9月1日付けで発表しました。今月3日に開かれた出版人懇談会の会場にて声明は配布され入手していましたので、公表されるべきものとして、2回に分けて当ブログでもアップします。これは3月に出版社57社が共同でオリコン訴訟への懸念を表明したものの、延長線上でまとめられたものです。出版界にとって、オリコン訴訟のはらむ危険性が、いかに深刻な事態と受け止められたかが、わかるはずです。声明文中には、アンチ・スラップ法の存在への言及もあります。なお、当ブログではリンクできていませんでしたが、地裁判決後の5月2日、出版労連が、オリコン東京地裁判決に関する抗議の声明を出していました。

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オリコン訴訟東京地裁判決に抗議し、高裁での公正な審理を求める声明

 オリコン株式会社(以下、オリコン社)が、フリージャーナリストの烏賀陽弘道氏に5000万円の名誉毀損損害賠償を求めていた裁判で、東京地裁は去る4月22日に烏賀陽氏に100万円の支払いを命じる判決を下しました。

 と同時に、「オリコン社の提訴は裁判制度を悪用し、個人に的を絞った恫喝的訴訟で違法」とした烏賀陽氏の反訴を棄却しました。
 
 東京地裁は憲法で保障された「言論・出版の自由」「国民の知る権利」などの点に即して充分かつ公正な審議を尽くしたとは言いがたく、そして、それら「言論・出版の自由」「国民の知る権利」をないがしろにするきわめて不当な判決を下しました。

1.本件は、月刊誌『サイゾー』編集部の電話取材に烏賀陽氏が応えてのコメント「オリコンは予約枚数をもカウントしている」「オリコンはランキングの調査方法をほとんど明らかにしていない」が同誌2006年4月号に掲載されたことにより、オリコン社が真実でないコメントによって名誉を毀損されたとして、コメントの真実性が争われていました。

 上記コメント内容は『サイゾー』の記事を待つまでもなく、既に広く音楽業界で語られていることとはいえ、烏賀陽氏代理人側はコメントの真実性を立証すべく、オリコン社の売上調査協力店5店の店長から聞き取り調査し、「予約枚数をカウントしている」との証言を得て、それを証拠として提出し、また津田大介氏(音楽ジャーナリスト)も同様の元従業員証言を陳述書として提出しています。ところが、判決では「店名が明らかではない」「元従業員が誰であるのか明らかにされていない」ので信用できないとし、司法としての努力を尽くすことなくそれら証言を一顧だにしませんでした。

 内部告発的な証言では証言者・調査協力者の保護のため、情報源を秘匿するのは当然のことであり、さまざまな社会的な不正義を正すうえでも、不可欠な配慮とされているところです。今回の東京地裁の対応と判断はその流れに明らかに逆行するものです。

 このような判決がまかりとおり、取材源秘匿の原則が否定されれば、事実上、雑誌や書籍の編集発行はきわめて制約されます。憲法に保障された言論・出版の自由、報道の自由は大きく阻害されます。そして、国民の知る権利にとって由々しい事態を招くことは明らかです。

2.ところで、各方面から指摘されているように、オリコン社側提訴の異常性は、雑誌の発行元や編集部を訴えるのではなく、烏賀陽氏個人のみを訴訟対象とし、しかもいきなり5000万円もの高額な賠償を提訴したことにありました。
 
 それは明らかに、音楽ジャーナリスト烏賀陽氏個人の発言を封じるための訴訟であり、訴訟権の濫用といわざるを得ません。
 
 実際、オリコン社はプレスリリースで、「この訴訟の目的は名誉毀損の損害回復ではなく、烏賀陽氏に発言の過ちを認めさせ、謝罪させることだ」と、言論・批判封じが訴訟の目的であることを公言さえしています。
 
 当然、烏賀陽氏は「訴訟に名を借りた違法な言論封じ」としてオリコン社を反訴しましたが、東京地裁はオリコン社側提訴の異常性を充分かつ公正に吟味することなく、「一般に、不法行為責任を負担するものが複数存在する場合に、その被害者がすべての不法行為責任者に対して訴訟を提起する義務を負うことはない」とのおおよそ法を司る立場とは思えない「詭弁」で烏賀陽さんの反訴を退けました。さらに、「原告が5000万円の損害賠償を求めている点も、一般に、名誉棄損訴訟においては、損害額が比較的に高額に設定されるのが通常」だから違法とは言えないという、一般常識とは大きく隔たった判断を示しました。

 ちなみに、欧米ではこのような高額の賠償金による恫喝訴訟は禁止されています。また、日本の司法においても、先般の武富士によるいわゆる「批判封じのための恫喝訴訟」が、「言論、執筆活動を抑圧又は牽制するために訴訟を提起した行為は違法」と断罪されていますし、「言論による批判に対しては、民主主義社会においては、資料の裏付けのある言論で応酬することが求められている」との司法判断も下されています。

 今回の東京地裁判決はそれら司法判断の流れにも逆行し、「高額訴訟による言論封じ」「個人に対する恫喝」「取材源そのものへの攻撃」を容認する、憲法の原則に反する判決と言わざるを得ません。

 私たち出版社代表は、東京地裁判決に強く抗議し、東京高裁では「言論・出版の自由」「報道の自由」「国民の知る権利」などの点をもふまえて、充分な審理を尽くし、公正な判断を下すよう強く求めるものです。
 
 2008年9月1日  (当ブログ注(2)へつづく)
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