SLAPP WATCH

大企業や団体など力のある勢力が、反対意見や住民運動を封じ込めるため起こす高額の恫喝的訴訟をSLAPP(Strategic Lawsuit Against Public Participation)といいます。このブログはSLAPPについての国内外の実例や法律を集め、情報を蓄積し公開する研究室兼資料室です。反対運動のサイトではありません。基本的に♪
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名誉毀損訴訟がどうして言論弾圧になるの?
SLAPPは名誉毀損訴訟として提訴されることが一般的です。業務妨害や侮辱、プライバシー侵害も訴訟の論点となることもあるでしょうが、名誉毀損による高額の損害賠償請求というかたちをとることが多いようです。でも訴訟とまでなっていれば、他者の名誉を毀損したほうが悪いじゃないか、嘘やでたらめを表現したほうが悪いんじゃないか、と被告を疑いの目でみる人が多数派かもしれません。

しかし、名誉毀損の歴史をふりかえると、「そもそも名誉毀損とは、虚構も含め特別な地位にある人、さらにいえば時の権力体制を守るために作られた制度で、真実であろうとなかろうとその人を批判することは許さない、ということが原点にある」(山田健太『法とジャーナリズム』学陽書房、P284)のです。名誉毀損は、権力による批判勢力の声を封じ込めるために設けられた犯罪として出発したわけです。

ちなみに、先の引用文で出てきた、「虚構も含め」とは、社会的評価が嘘で塗り固められたうえになりたっていたとしても、ということで、事実にもとづくものでなかったとしても名誉は成立する、と考えられてきたということです。王様が本当は裸なのに立派な服を着ていると誤解されているとき、その誤解(虚名)も含めて守るべき名誉とされてきたのです。

戦前の名誉毀損法制は、讒謗律(1875年)や旧刑法(1880年)に実現していました。1947年に廃止されるまでは、天皇に対する名誉毀損として不敬罪も存在しました。

名誉毀損とは、権力や地位のあるものが批判勢力を弾圧する目的で設けられた法理でした。名誉毀損は言論弾圧の手段としてなじみやすい性格をもっているのです。
| slapp | 法律よもやま話 | 23:56 | comments(0) | trackbacks(0) |
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