SLAPP WATCH

大企業や団体など力のある勢力が、反対意見や住民運動を封じ込めるため起こす高額の恫喝的訴訟をSLAPP(Strategic Lawsuit Against Public Participation)といいます。このブログはSLAPPについての国内外の実例や法律を集め、情報を蓄積し公開する研究室兼資料室です。反対運動のサイトではありません。基本的に♪
<< 非当事者のオリコン訴訟雑感(3) | main | 読売vs新潮・黒薮「押し紙」記事訴訟、第4回終了 >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| スポンサードリンク | - | | - | - |
非当事者のオリコン訴訟雑感(4)
配られたレジュメの最後には洋書『SLAPP』の中から、SLAPPの要件が訳されていました。が、どう見てもオリコン訴訟を特別視する必然性のない定義群です。裁判を契機に新しい法律の概念に目覚めるのはよいのですが、烏賀陽さんが個人的なプレステージ(威信)のためにSLAPPという概念を使おうとしているのだとしたら、いろんな意味で不幸なことだと思ってしまいました。過去に国内で刊行された本を辿ってみても、SLAPPという概念は、オリコン訴訟以前に実務家の間で知られていたし、訴権の濫用に関しては、判例の中には、裁判の途中で審理を停止するという発想(まさに米におけるアンチ・スラップの動議に相当)まで示されたことがあるのです。そうした過去の国内の蓄積をふまえないで専売特許のように語られていいものか…。

 

イベントで烏賀陽さんは、SLAPPの概念を造った米国の大学教授にも現地取材したいと宣言していたので、「日本初のSLAPP訴訟に「勝訴」したジャーナリスト」と自己定義して取材に行くのかなと思うと、もやもやした思いがしました。以上、ある意味、「被害者」烏賀陽さんに苦言を呈するエントリーを書きました。でもこれを書かないと、私自身も苦しくて苦しくて仕方がないので書きました。偏りなき視点で示唆するところを学び取らないと、それこそ概念の創始者にも失礼です。

 

管理人はもともと言論の自由だとかメディア論だとかのテーマが好きな性質なのですが、このところ、そうしたことを全く考えられなくなっていました。もともとオリコン訴訟が起きた後、武富士訴訟などかねてから関心のあった訴訟についての議論を参考に、SLAPPという概念に着目し、これは意義があると当ブログを始めました。が、遠慮というか自己規制というか、次第しだいに自由に考察することが、できなくなりました。サイトを開くことさえできませんでした。烏賀陽さんの「勝訴」宣言に疑問を投げかける知り合いもいないようです。でも、自分の言語感覚に忠実に思考しない限り、前へ進めません。

 

昨年、SLAPPの切り口でオリコン訴訟をとりあげた大手メディアとしては、週刊朝日、毎日新聞がありました。いずれの記事を書いた記者も、メディア関係の記事を書く記者として著名な人たちです。影響力あるメディアの記者たちと問題意識を共有できたことは喜ばしいことではありました。それらの記事を書いた二人とは、沖縄密約情報公開請求訴訟の現場で居合わすことがありますが、その訴訟の原告団の会議に、たまたまですが、管理人は彼らと三人だけ、ずうずうしくも非当事者なのに同席させてもらったことがあります。その場には、あの西山太吉氏もいたのですが、西山氏がその会議で口にした最初の話題は、訴訟を提起するにあたって会見を開こうとしたら外務省記者クラブに拒否されたという話題でした。またその訴訟の第一回口頭弁論後に開かれた集会でも彼らと同席していましたが、その集会では議論めいたやりとりがあって、毎日新聞OBの男性が毎日新聞の部数が西山事件をきっかけに減ったと巷間言われているけれども、あれは押し紙を減らしたからなんだ、自分はそれを公言してはばからないという発言がありました。

 

何が言いたいのかというと、言論・表現の自由をめぐる先鋭的な記事を書いている記者たちであっても、大手メディアの記者たちは、書けない、いや書かない事実というのが存在していて、そうした仔細なエピソードの部分に、案外真に知られるべき事実というのはあるし、そういうものを共有する努力を個人的にはしてみたいってことです。読売新聞による黒薮哲哉氏に対する訴訟など、その典型で、先の二人の記者たちも言論の自由の問題として記事化することはないでしょう。話はずいぶん飛んでしまいましたが、言論の自由について考えましょうという原点を大事にして、タブー視や自己規制を排さなければいけないな、と。たとえそれがこのブログのきっかけになったオリコン訴訟に関してもということです。そんなことをず〜〜っと考えていました。(了)

| slapp | 当ブログから | 23:19 | comments(0) | trackbacks(2) |
スポンサーサイト
| スポンサードリンク | - | 23:19 | - | - |









http://slapp.jugem.jp/trackback/232
特許
特許について記事を書いております。まだまだかけだしですが、今後発展予定です。もし、よろしければトラックバックお願いします。
| 特許 | 2010/01/20 5:04 PM |
議事録 書き方、フォーマット
議事録の書き方、フォーマットについての情報です。
| 議事録 書き方、フォーマット | 2010/01/21 1:26 AM |
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< July 2017 >>

このページの先頭へ