SLAPP WATCH

大企業や団体など力のある勢力が、反対意見や住民運動を封じ込めるため起こす高額の恫喝的訴訟をSLAPP(Strategic Lawsuit Against Public Participation)といいます。このブログはSLAPPについての国内外の実例や法律を集め、情報を蓄積し公開する研究室兼資料室です。反対運動のサイトではありません。基本的に♪
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「ボラット」もアンチ・スラップ法でお墨付きを得た
Borat
「ヤシュケーマーシュ!マイ・ネーム・イズ・ボラット」ではじまるとぼけた挨拶を、すでに耳にしたことのある方も多いのではないでしょうか?昨年11月、アメリカで公開され大ヒットを記録したコメディ映画「ボラット(Borat)」が、5月から日本でも公開されます。なにかと話題のこの映画もSLAPPと関係があります。

映画の正式名称は「ボラット/栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習」。ユダヤ系イギリス人のコメディアン、サシャ・バロン・コーエンがカザフスタン人ジャーナリスト、ボラットに扮して、アメリカ各地で普通の人々を取材して回り、文化的ギャップのある地から来た「天然」リポーターだと思い込ませて、トラブルを連発します。反ユダヤ主義や、女性差別主義を露骨に演出し、そのことで逆に、アメリカの普通の人々の差別意識を炙り出す、ブッラクユーモアに満ちた作品です。

映画は物議をかもし、演出の「犠牲」になった人々は、怒り心頭に発しました。訴訟騒ぎが頻発し、昨年11月、映画で人種差別的な発言などを繰り返した大学生2人は、映画の制作者らを相手に、出演契約書に違反していると訴えました。これに対して制作者らは、映画は公衆の関心事を題材にしているのであって、訴訟は合法的な表現を封じ込めるものだとして、アンチ・スラップ法での却下を求めたのです。

制作者らの弁護人は、「ボラット」は滑稽なドタバタ劇のユーモアを通して、差別の改善を目指した、伝統的な映画手法を用いた映画であると主張しました。今年2月、ロサンゼルス高等裁判所は、制作者らのアンチ・スラップの訴えを認め、訴訟を却下しました。裁判官は、「ボラット」は公衆の関心事たる社会病理を扱った映画であることは明白だと判示したのです。ショー・ビジネスの世界を巡って裁判が起こされたとき、アンチ・スラップ法が果たす役割が大きくなっているそうです。

◇参考
Law Blog - WSJ.com : Borat: Legal Learnings Of America
Law Blog - WSJ.com : Should a Judge SLAPP the Borat Lawsuit?
Law Blog - WSJ.com : Legal Learnings of America: California's Anti-SLAPP Statute
| slapp | アメリカのSLAPP実例 | 20:59 | comments(0) | trackbacks(1) |
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