SLAPP WATCH

大企業や団体など力のある勢力が、反対意見や住民運動を封じ込めるため起こす高額の恫喝的訴訟をSLAPP(Strategic Lawsuit Against Public Participation)といいます。このブログはSLAPPについての国内外の実例や法律を集め、情報を蓄積し公開する研究室兼資料室です。反対運動のサイトではありません。基本的に♪
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オリコン訴訟、現状など
先日の週刊誌シンポジウムの詳しい内容が、Business Media 誠 のサイトに掲載されています。Business Media 誠 では、高額賠償請求訴訟を多数抱えることになった「週刊現代」の前編集長・加藤晴之氏へのインタビューも掲載されています。あらためてシンポジウムのログを見て、なかでも印象に残ったのは、佐野眞一氏が週刊新潮が起こした誤報問題にからめて発言した次のひと言でした。

Business Media 誠:集中連載・週刊誌サミット:編集長は度胸がない+愛情がない……週刊誌が凋落した理由(前編) (2/3)
本当に今の気持ちは、「情けない限り」で一杯だ。しかしこういう問題は、メディア同士で批判しなければならない。だが同業他社だからといって手心を加えるというのは、それは“八百長”だ。そういうことが読者に見破られているのではないだろうか。

手心ではないけれど、対峙すべきテーマや人をスルーしてしまえば、読者に見透かされる時代であることを肝に銘じないといけません。なんとなく当ブログは、高裁に移行してからのオリコン訴訟の経過を読者の方に伝えしようとしていませんでした。そうしたまま、SLAPPの切り口から、あれこれの裁判に考えをめぐらすのもバランスを欠くような気がして、情報収集も発信も滞ってきたような気がします。

オリコン訴訟は高裁に移行してから、弁論準備という非公開の形式で進められていて、すでに13回の話し合いがもたれている状態です。最終的な段階に近いという見方もあるようです。訴訟について気になっている方に、少し現状をお知らせするエントリーでした。
| slapp | 日本のSLAPP実例 | 20:07 | comments(0) | trackbacks(0) |
週刊誌をめぐるシンポ概要(前エントリーの追記)
 前回のエントリーで週刊誌の今日的状況について考えるシンポジウムの案内文を紹介しましたが、ジャーナリストの津田大介氏がシンポの様子をtwitterに書き留めたログがネットで見れます。予想以上に早く中身を知れたというか、リアルタイムでフォローできたんですね。しかも閲覧しやすいようにまとめたボランティアの方がいます。シンポの概要がよくわかります。新聞社に配信された共同通信の記事と見比べると、差は一目瞭然。紙メディアが窮地に陥るのも、あたりまえですね(爆

「週刊誌の編集長たちが集まって、週刊誌のこれからを考えるシンポジウム」レポート - さまざまなめりっと - はてなグループ::ついったー部

東京新聞:週刊誌の窮状考えるシンポ 休刊、発行部数減、名誉訴訟:社会(TOKYO Web)


当ブログとして興味深いと思ったログをいくつかピックアップ。

Twitter / 津田大介: 週刊朝日「最近たちが悪いのは名誉毀損訴訟をビジネスに ...
http://twitter.com/tsuda/status/1804797054

Twitter / 津田大介: 週刊金曜日「さっきセブンイレブンの話が出たが、僕は今 ...
http://twitter.com/tsuda/statuses/1809896851

Twitter / 津田大介: SPA!「うちのデジタル部署の動きを見てこれはないな ...
http://twitter.com/tsuda/statuses/1809919652
| slapp | ジャーナリズム2.0 | 22:32 | comments(0) | trackbacks(0) |
週刊誌めぐるシンポの告知などφ(.. )メモメモ
 5月15日(明日)、週刊誌の今日的状況について考えるシンポジウムが、「週刊誌の未来を考える会」と上智大学・田島泰彦ゼミナールの共催企画として上智大学で開かれます。管理人は所用のため聴講できませんが、テーマに関心はあるので、シンポジストの顔ぶれなどを記録しておきます。おそらく雑誌や書き手が、高額賠償請求訴訟を次々と起こされるようになっている現状について、何かしら話題になると思います。内容はどこかですぐに記事化されるものと期待しています。

闘論!週刊誌がこのままなくなってしまっていいのか」(仮題)概要
5月15日(金曜日) 開場=18時/開始=18時半〜21時まで
場所 上智大学 12号館1階102教室)
(入場無料)
■登壇者■
田原総一朗/佐野眞一/田島泰彦
「週刊現代」乾編集長/「週刊朝日」山口編集長/「週刊ポスト」海老原元編集長/「週刊文春」木俣元編集長/「週刊SPA!」渡部編集長/「フラッシュ」青木編集長/「週刊大衆」大野編集長/「アサヒ芸能」佐藤元編集長/他


高額請求訴訟が次々と起こされていることに関しては、日本雑誌協会が司法権力による雑誌への言論弾圧であるとして、4月20日付けで『一連の「名誉毀損判決」に対する私たちの見解』と題した声明を出しています。この声明は各週刊誌には掲載されていましたが、現時点、日本雑誌協会のサイトには掲載されていません。

もしシンポを聴講していたら登壇する各編集者に質問していみたいと思うのは、「はたして週刊文春を除いて、ペイできていると責任をもって言える媒体は一誌でもあるのか? もしペイできていないとすれば、そういう媒体を発行し続ける意義は、編集者としてなんだと考えているのか?」ということです。週刊誌についてのシンポジウムが、まさか予定調和のシャンシャンで終わりませんように・・・。

◇参考
5/15(金)、元木昌彦主催シンポジウム(無料)ご案内|元木昌彦のマスコミ業界回遊日誌
雑誌協会が司法権力を批判「恣意的な言論弾圧」 - MSN産経ニュース
| slapp | ジャーナリズム2.0 | 10:49 | comments(0) | trackbacks(0) |
スラップ訴訟情報センター
 独自のドメインで、スラップ訴訟情報センターというサイトができています。サイドバーのリンクにひと月ほど前から付加していました。日本版SLAPPまとめサイトといったところでしょうか。アメリカでは、SLAPPの概念を考えた学者らが参加して、SLAPP Resource Center というまとめサイトが2006年につくられていました。そのサイトのおもむきに似ています。SLAPP Resource Centerは告発や相談に応じるフォームを設けるなど、非常に充実したサイトでした。ただし事情はわかりませんが、現在、ドメインは消失しています(サイドバーにリンクの痕跡を残しています)。どんな問題でもそうですが、被害を訴える声を、ある程度自立性をもってフォローし続けるのは、なかなか難しい作業です。でもアメリカには実定法まであるのですから、日本でもSLAPPについて考え続ける場は必要ですね。

スラップ訴訟情報センター
http://slapp.jp/
| slapp | 未分類 | 08:07 | comments(0) | trackbacks(1) |
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